菅田将暉と二階堂ふみ、熱愛の噂を超越した「究極の同志」の素顔に関する深掘り解説を丁寧に解説いたします。

二人の歩みを振り返る上で、映画『ヒミズ』の存在は外せない。鬼才・園子温監督が東日本大震災直後の日本社会の痛切な空気を焼き付けたこの作品で、二階堂ふみはヒロインの茶沢景子役を狂気的なまでの純粋さで演じ切った。

その鬼気迫る演技は世界を震撼させ、第68回ヴェネツィア国際映画祭で最優秀新人賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞。日本映画史にその名を刻んだ。一方、菅田将暉もまた同時期に『王様とボク』などのインディペンデント作品で圧倒的な存在感を放ち、従来の若手俳優とは一線を画すリアリズムを提示していた。

ゼロ年代末から2010年代初頭の日本映画界において、二人は互いの剥き出しの表現を遠くから、そして近くから見つめ合っていた。言葉を交わさずとも通じ合える表現者としてのシンパシーは、この過酷な原体験の中で必然的に育まれたと言える。