看板に掲げられた「魚匠」の文字は伊達ではない。ここは単なる海鮮料理・和食の枠に収まらず、割烹・居酒屋というジャンルの境界線すら軽々と越え、素材のポテンシャルを120パーセント引き出す。
お造りの華やかさはもちろんのこと、煮付けや焼き物の火入れ加減が絶妙を極めている。甘辛い煮汁が芯まで染み込みつつも身のふっくら感を失わない金目鯛の煮付け、炭火の遠赤外線で皮目をパリッと香ばしく焼き上げた旬魚の塩焼き。板前たちの洗練された包丁さばきと、居酒屋のように気兼ねなく笑い合える活気ある空気感が同居している点こそ、この場所が愛される理由だろう。