事件当日の夜、ボストンのオールド・サウス・集会所に集まった群衆を導いたのは、指導者サムエル・アダムズだった。彼の情熱的な演説が合図となり、ネイティブ・アメリカンのモホーク族に扮した男たちが暗がりからボストン港へと向かって一斉に動き出した。
彼らは港に停泊していた3隻の船に乗り込むと、保管されていたイギリス東インド会社の茶箱342箱を手際よく破砕し、次々と冷たい海へと投げ捨てた。その被害額は現在の価値にして数億円規模に達する。私利私欲による略奪ではなく、あえて「茶葉のみ」を狙い打った計画的かつ象徴的な破壊工作だった。