救急搬送の要請が入ると、処置室のモニターに即座に患者のバイタルサインと過去の症例データが表示される。重症度に応じた優先順位付け(トリアージ)をデジタル化し、搬送途中の救急車内からリアルタイムで心電図や画像を共有する取り組みだ。
「以前なら到着してから始まっていた初診の準備が、今は車内から送られてくるデータをもとに、患者がドアを通過する前に完了しています」。ベテランの救急看護師はそう語る。このわずか数分の短縮が、脳血管疾患や心疾患といった一刻を争う症例において、命を救うだけでなく後遺症のリスクを大幅に軽減させている。