当時の撮影現場を知る制作関係者は、二人の間に流れていた独特の信頼関係をこう証言する。「反町さんは感覚的に役に入り込むタイプで、現場の空気を一気に引っ張る天性のスター。対する稲森さんは、役の背景を繊細に構築して受ける芝居が抜群にうまかった。タイプは正反対だが、カメラが回ると驚くほど呼吸が合っていた」。過酷な真夏のロケ撮影を乗り越える中で、互いに対する深いリスペクトが育まれていったという。
現在、反町隆史は年齢を重ねてなお唯一無二の包容力とタフさを兼ね備えた大人の男として主役を張り続け、稲森いずみも大河ドラマや舞台、話題の連続ドラマで圧倒的な存在感を示している。プライベートや仕事の選択において互いに自立した表現者でありながら、ひとたび話題が向けば当時の思い出を温かく振り返る。浮き沈みの激しいエンタメの世界で、30年近くにわたり第一線で輝き続ける二人の関係は、戦友と呼ぶにふさわしい成熟した絆で結ばれている。