パッタイ作りで最も多い失敗が「麺がダマになる」「ブチブチ切れてコシがなくなる」という現象だ。多くの人がセンレック(米粉の細麺)をラーメンやパスタのようにグラグラと湧いたお湯で茹でてしまうが、これこそが最大の罠である。
本場の屋台シェフは絶対に麺を茹でない。正解は「常温の水に45分〜1時間浸す」ことだ。芯がやや残る程度の固さまで水で戻した麺は、フライパンに入れた瞬間にソースの水分を吸い上げ、驚くほどモチモチとした理想的な歯ごたえに仕上がる。お湯を通してしまうとデンプン質が表面に溶け出し、炒めた時に絶対的な粘り気となって失敗を招くのだ。この下処理の差が、プロとアマチュアを分ける最大の境界線と言っても過言ではない。