本作の最大の推進力となっているのが、主人公チョ・ヨファを演じたイ・ハニの規格外の存在感だ。名門両班(ヤンバン)の最高位・左議政の家に嫁ぎながら、婚礼の当日に夫を亡くして15年間も貞節を守り続けてきた未亡人。白装束をまとい、目立たず慎ましく生きる「昼の顔」と、覆面姿で悪党を叩きのめす「夜の顔」という極端な二面性を、彼女は類まれな身体能力とコメディセンスで見事に演じ分けた。
ミス・ユニバース世界大会4位の実績を持ち、名実ともにトップ女優として君臨するイ・ハニは、出産後初の復帰作となった本作で自ら激しい立ち回りを志願。重厚な時代劇衣装の制約をものともせず、刀や扇子を駆使した優美かつ破壊力抜群のアクションシーンをノースタントで披露した。悲劇のヒロインにとどまらず、自らの意志で運命を切り拓いていく強烈なヒロイン像は、現代を生きる視聴者の共感を力強く呼び起こしている。