このビジネスの背後には、運営母体である株式会社ワールドワンと高知県土佐清水市が交わした包括連携協定が存在する。一民間企業の飲食店が、一自治体の名前を全面的に冠して展開する例は、外食産業の歴史においてもきわめて異例だ。単なる食材の買い付けにとどまらず、地域の観光PRや特産品の認知拡大、さらには移住定住の促進活動までを店舗というリアルな場を通じて行っている。
自治体側にとっては、自慢の地域資源を大都市圏で常時アピールできる強力な「アンテナショップ」を得た形となる。一方の店舗側も、市公認という絶大な信頼感と、地域一体となった安定的な供給体制の恩恵を受ける。官民が単なる取引関係を超えてビジョンを共有することで、双方が利益を得る持続可能なエコシステムが誕生した。