「ヒグチユウコさんの作品は、本来ならギャラリーや高級図録で鑑賞するようなクオリティ。それが数百円から千円程度で手に入るなんて、ある種の事件ですよ」
デザイン業界のマーケターはそう分析する。ヒグチユウコ氏の描く世界観は、クラシカルで繊細なタッチと、一筋縄ではいかない独特のダークファンタジーが同居する唯一無二のもの。通常、アート作品を所有するには相応のコストがかかるが、コンビニの店頭で日常の買い物の延長として「本物のアート」を手に入れられるカタルシスがここにはある。
お菓子を食べ終わった後の空き缶や箱は、ペン立てやアクセサリー入れ、あるいは壁に飾るアートフレームとして再利用される。消費者は「お菓子」を購入しているのではなく、「日常生活に溶け込むアートピース」を購入しているのだ。