事故後、井上裕介が最初に行ったのは、被害に遭ったタクシー運転手に対する直接の謝罪だった。所属事務所のスタッフを伴い、深く頭を下げて自らの非を認めた彼の姿勢は、形ばかりの対応とは一線を画していた。怪我を負わせた相手に対し、医療費の補償はもちろん、休業損害や精神的なケアを含めた誠心誠意の話し合いが続けられた。
被害者側の反応は、世間の過熱したバッシングとは対照的な温かさを含んでいた。「怪我は大したことない。早く元気になって、またテレビで笑わせてほしい」という寛大な言葉が掛けられた背景には、井上の嘘偽りのない悔悟の念があった。徹底した対話の末に示談が円満に成立し、被害届の取り下げと不起訴処分への道が開かれたことは、この事故における極めて重要な転換点となった。