成長した彼女が伴侶として選んだのは、大蔵官僚を経て後に厚生大臣などを歴任することになる津島雄二だった。津島家の婿養子として政界へと打って出た雄二を、彼女は政治家の妻として陰日向に支え続ける。文学の家系から保守政治の中枢へ。この劇的な転換は、一族に新たな重層性をもたらした。
選挙戦の過酷な現場を奔走しながらも、文化人としての気品を失わなかった。華やかな政界の社交場に身を置きつつ、決して表に出しゃばることなく、津島家という名門の屋台骨を冷静沈着に守り抜いたその手腕は、当時の関係者の間でも高く評価されている。