ナザール・ボンジュウの文化的価値は、今や一国の風習を超えて国際的にも認められている。その制作技術と信仰体系はユネスコ無形文化遺産に関連する保護対象として議論され、トルコ共和国文化観光省も自国の誇るべき生きた遺産として国内外への発信を強化している。
日本のNHKワールド JAPANをはじめとする国際放送が職人の手仕事を特集したことで、単なるオカルトグッズではなく、洗練されたクラフトアートとしての再評価が急速に進んだ。回復基調にあるトルコ観光業においても、世界中から訪れる旅行者が必ず買い求める不動のアイコンとしての地位を確立している。大量生産品があふれる時代だからこそ、土と火と人間の呼吸から生まれるプリミティブな工芸品に、人々は本物の救いを求めているのかもしれない。