大川小学校生き残り4人の現在 悲劇を語り継ぐ遺族と歩んだ真実の特集記事をご紹介します。専門的な知識が満載です。

2011年3月11日午後2時46分。激しい揺れが宮城県石巻市を襲った。石巻市立大川小学校の児童たちは避難のため校庭に集まったが、その後45分間にわたり校庭で待機を余儀なくされた。津波警報が響き渡る中、目指したのは校舎裏の山ではなく、北上川に架かる新富士野橋のたもと、いわゆる「三角地帯」だった。

当時5年生だった只野哲也さんは、押し寄せた黒い津波の濁流に飲み込まれながらも、校舎裏の斜面に打ち上げられ奇跡的に一命を取り留めた。目の前で同級生や家族が流されていく光景、暗闇と寒さの中で凍えそうになりながら救助を待った時間。彼が見たものは、惨劇そのものであると同時に、判断の遅れが招いた人災の現場でもあった。