女子の戦いにおいて、今や切り離せないのが大技の存在だ。ジュニア時代から快進撃を続け、シニアの舞台でも凄まじい存在感を放つ島田麻央をはじめ、高難度ジャンプを武器にするスケーターたちが次々と台頭している。4回転トーループや3回転アクセルの成功率は、そのまま技術点(TES)の爆発的な加算へと直結する。
しかし、高難度ジャンプの組み込みには大きなリスクも伴う。ISUグランプリシリーズなどの過酷な転戦において、回転不足や転倒による大きな減点は順位を劇的に変えてしまう。単に跳ぶだけでなく、いかに演技構成点(PCS)とのバランスを取り、プログラム全体の完成度を高めるか。基礎点の上振れを狙いながらも失敗のコストを最小限に抑える高度な計算が、現代の戦術の核心となっている。