鳥類の巨大さを語る際、混同されがちなのが「地上性の現生鳥類」「飛翔可能な現生鳥類」「過去に地球上に存在した絶滅鳥類」という3つのカテゴリーです。メディアや図鑑で紹介される「世界一」の称号は、何を測定基準にするかによって全く異なる主役を生み出します。
現在地球上に生きている鳥類の中で、名実ともに頂点に立つのはダチョウです。野生下および保護飼育施設の公式計測データによると、成熟したオスのダチョウは体高約2.5〜2.7メートル、体重は120〜150キログラムに達し、規格外の筋骨格を誇ります。しかし、ダチョウは飛翔能力を完全に捨て、地上走破に特化した平胸類(走鳥類)です。
一方で、「自力で羽ばたいて空を飛べる鳥」に限定した場合、物理学的な制約から体重の限界は約20キログラム前後と試算されています。空を飛ぶ鳥の中で最大の翼開長を誇るワタリアホウドリや、飛翔可能な鳥として最重量クラスのオオノガンなど、大気力学の限界に挑む鳥たちの進化は、走鳥類とは全く異なる軌跡を辿っています。