移動が効率化された結果、意外な場所へシワ寄せがいっている。駅前の商業エリアだ。乗降客がモビリティからそのままホームへ、あるいはホームから自宅へと最短ルートで移動するようになったため、駅前の「立ち寄り需要」が激減している。かつて通勤帰りの客でにぎわった駅前の個人商店や居酒屋は、客足の減少に直面している。
これに対し、生き残りをかけた新たな動きも始まっている。一部の自治体では、利用者が激減した駅前ロータリーのスペースを減らし、カフェやワークスペース、地域のマルシェが立ち並ぶ「滞在型広場」へと改修。単なる「移動の乗り換え地点」から「住民が集うリビングルーム」へと、駅前の役割を刷新する試みが成果を上げつつある。