「沖縄のタコス」と聞いて、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、ご飯の上にタコスミートとチーズ、レタスを乗せた「タコライス」かもしれない。1984年に金武町(きんちょう)の「キングタコス」創業者が考案したとされるタコライスは、全国的な知名度を獲得し、今や沖縄を代表するソウルフードとしての地位を確立した。
だが、地元のおじさんやお姉さんたちにそっと本音を尋ねてみてほしい。「普段、お腹が空いたとき本当に食べたくなるのはどっち?」と。驚くことに、多くのローカル住民が「タコス」と答えるのだ。ボリューム満点のご飯モノであるタコライスに対し、タコスはおやつ感覚でも酒のつまみとしても気軽に楽しめる万能選手。お気に入りの専門店でタコスを4〜5個テイクアウトし、海辺でオリオンビールと共に流し込む――それこそが、地元民が愛してやまない至福の日常風景なのである。