物語終盤の炎炎ノ消防隊最終回強さ議論において、議論の余地なく頂点に立つのが「シンラバンショウマン(森羅万象統)」です。シンラのアドラバースト、母・マリの加護、そして弟である象日下部アドラバーストの力が完全に融合した形態であり、もはや消防官や能力者という枠組みを超越しています。
シンラバンショウマン強さの神髄は「想像した現象をそのまま現実に投影する全能性」にあります。大災害によって滅びかけた地球を復元し、失われた命を蘇らせ、さらには「命の価値が軽くなりすぎず、絶望に呑まれない世界」として死神が統治する新たな理(『ソウルイーター』へと繋がる世界観)を創造しました。
一方、炎炎ノ消防隊ラスボスとして立ちはだかったハウメア強さ真相は、個人の戦闘能力ではなく「人類全体の絶望の集合体」であった点にあります。アドラと同化し、人々の無意識の願望である「死による救済」を執行する概念存在と化したハウメアに対し、物理攻撃は一切通用しませんでした。この絶望の概念を「希望と狂気」の力で包み込み、昇華させたシンラバンショウマンは、間違いなく本作における絶対唯一の最高到達点です。