ファッションの潮流は、かつてないほど多様化と本物志向へシフトした。全身をミニマルな無地アイテムで整えつつ、手元や首元だけに重厚なシルバーを効かせるスタイリングは、現在の東京におけるトレンドの決定版と言っていい。洗練されたテーラードジャケットに無骨なリングを合わせる異素材のコントラストが、大人のストリートスタイルとして定着している。
大量生産によるファストファッションへの反動として、一つひとつに生命力が宿るようなクラフトマンシップが今あらためて評価されている。普遍的なデザインでありながら、身につける者の個性を引き出す力強さこそが、流行に流されない最大の強みだ。