一方で、選択肢が増えたからこそ生じる新たな心理的葛藤も浮き彫りになっている。
関東地方の高校に通う2年生の生徒は、「基本はスラックスで通学しているが、気分や行事によって変えることもある。ただ、最初に変えた日は『何か理由があるのか』と周囲から勘ぐられる気がして、少し勇気が必要だった」と本音を明かす。
「自由にしていい」と言われることで、かえって自分の選択に理由を求められるような空気が生まれることもある。制度としての選択制が定着した今、次に必要なのは「誰が何を着ていても、誰も過剰に理由を尋ねない」という真の意味での寛容さだろう。