鼻のできものが痛い・治らない?めんちょうとニキビの違いや受診目安の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

SNSやネット掲示板、Q&Aサイトを調査すると、「鼻の角栓や膿をピンセットで押し出した」「市販のオロナイン軟膏を厚塗りして絆創膏を貼れば一晩で引く」といった体験談が数多く散見されます。しかし、臨床現場の皮膚科医や耳鼻科医が日々直面している現実は、こうした不適切な自己処置による「悪化症例」の山です。

鼻のできものを潰すリスクは、単に痕(クレーター状の瘢痕や色素沈着)が残るだけにとどまりません。指や器具で強い圧力をかけると、毛包壁が皮下深くで破裂し、細菌を含んだ膿が周囲の真皮層へ一気に飛散します。その結果、元は直径2ミリ程度だったポツポツが、翌日には鼻全体が赤紫に腫れ上がる重症の蜂窩織炎(ほうかしきえん)へと拡大してしまうのです。

また、鼻の穴のできものに市販薬を塗る際も注意が必要です。市販の化膿性皮膚疾患用軟膏(ドルマイシン軟膏やテラマイシン軟膏など)は軽度の毛嚢炎に対して一時的な効果を発揮することもありますが、鼻粘膜への長期連用は耐性菌の出現を招くほか、基剤が気管側へ流入するリスクも考慮しなければなりません。自己判断での外用薬乱用は、かえって原因菌の特定を難しくさせます。