「鳴門鯛」という名を冠する以上、白身魚の王様である鯛料理との相性は語り尽くせぬ魅力を持っています。
脂の乗った「鳴門鯛の薄造り」には、キリッと冷やした純米酒や純米大吟醸が最適です。魚の繊細な甘みを邪魔せず、酒の持つ軽やかな酸が上質な脂をすっきりと洗い流してくれます。皮目を香ばしく炙った「鯛の松皮造り」や「鯛の塩焼き」なら、旨味の厚い特別純米酒を合わせることで、香ばしさと米の風味が口の中で見事に調和します。
さらに、甘辛いタレでじっくり炊き上げた「鯛のあら炊き」や出汁が染み渡る「鯛めし」には、少し温度を上げたぬる燗の鳴門鯛が抜群の包容力を発揮します。アミノ酸同士が響き合い、料理と酒の双方が旨味を何倍にも引き立て合う体験は、まさに阿波の風土が生んだ至高のペアリングです。