多くの市民が最も懸念するのが「提示を拒否しただけで逮捕されるのか」という点だ。結論から言えば、単に任意質問で免許提示を拒んだことそれ自体で直接逮捕されるわけではない。しかし、拒否の態様やその後の行動によっては、事態が急速に深刻化する危険性を秘めている。
例えば、警察官の手を振り払ったり大声で威嚇したりすれば、公務執行妨害罪(刑法95条)が成立し、その場で現行犯逮捕される恐れがある。また、自動車運転中の拒否であっても、身元が特定できないことを理由に刑事訴訟法上の逮捕要件(逃亡や証拠隠滅の恐れ)を満たすと判断される事例が散見される。最新の裁判例においても、警察官の正当な職務遂行を著しく妨害したと見なされた場合の実質的拘束が容認される傾向が強い。