深夜の首都高を語るうえで、絶対に避けて通れない伝説的コミック『湾岸ミッドナイト』。解体寸前のフェアレディZ「悪魔のZ」とドライバーたちが命を削り合って交わす対話は、今なお自動車・モータースポーツの愛好家たちにとって聖書のような存在だ。直線区間が長く続く湾岸線、タイトなコーナーが連続するC1環状線。作品の舞台となった道路構造は、実際の設計思想と奇跡的なまでにリンクしている。
過酷な高架橋のレイアウトは、単なるアスファルトの連続ではない。緻密な土木技術と都市計画が生み出した、極めて特殊な立体空間だ。フィクションの領域を飛び出し、夜間走行の美学を提示し続けるこの空間に、国内外のドライブファンが今も魅了され続けている。