桃太郎ジーンズの骨格をなしているのは、手摘みによって収穫されるアフリカ産ジンバブエ綿だ。細く長い繊維を持つこの最高級綿を用いることで、重厚なオンス(生地の重さ)からは想像もつかないほどのしなやかさと、肌に吸い付くような履き心地が実現する。旧式の力織機でゆっくりと時間をかけて織り上げられた生地には、現代の高速織機では絶対に表現できない凹凸感と膨らみが宿る。
さらに特筆すべきは、世界最古の染色技法をルーツに持つ「特濃インディゴ」染めだ。芯まで染め切らずに白い芯を残す「芯白(しんしろ)」染めを施すことで、何年も穿き込むうちに鮮やかな縦落ちと劇的なアタリ(経年変化)が生まれる。この「自分だけの1本に育てる」というプロセスこそが、服を消費するのではなく「生活を共にするパートナー」へと昇華させている。