華やかな芸能界において、持ち物を削ぎ落とすミニマリズムに傾倒するタレントが絶えない。その最大の理由は、過剰な情報と多忙さからの解放だ。毎日のように衣装を着替え、多くの人々と関わり、絶え間なく判定される世界。自宅に戻った瞬間くらいは、脳に一切の刺激を与えない空白の空間を欲するのはごく自然な欲求と言える。
部屋に物が散乱していると、視覚情報だけで脳の疲労は蓄積していく。物理的なノイズを消し去ることで、翌日のパフォーマンスを極限まで高める。持たない選択は、決してストイックな修行ではなく、自分を守り、表現力を研ぎ澄ますための最も合理的なセルフケアなのだ。