ネット上や一部のカジュアルな報道では、「参加枠が拡大したためグループ突破のハードルが下がった」「3位でも通過できるなら決勝トーナメント進出は容易だ」という楽観論が散見されます。しかし、これは大会構造の本質を見誤った危険な誤解と言わざるを得ません。
確かにグループステージ突破の確率自体は計算上上がっているものの、真の落とし穴は「3位通過した場合に待ち受ける決勝トーナメント組み合わせの過酷さ」にあります。新設されたラウンド32において、グループ3位通過のチームは、別グループを圧倒的な強さで首位通過してきた優勝候補のメガクラブ級ナショナルチーム(FIFAランキングトップ5圏内の常連国)と初戦で激突するプログラムが組まれています。
過去大会のトーナメントデータを検証しても、消耗しきった状態で首位通過国と対戦したワイルドカード組の勝率は極めて低く、早期敗退を余儀なくされる傾向が明確に表れています。つまり、日本代表が目標に掲げる「歴代最高成績の更新」を現実のものにするためには、単に3位で滑り込むのではなく、「グループ1位または2位で勝ち上がり、ノックアウト初戦で有利な山に入ること」が絶対条件となるのです。