ここ数年、世界中で熱狂を生んでいる80年代J-POPやシティポップのブームも、彼女の「現在」を後押しする大きな要因だ。特にTikTokやSpotifyを通じて「DESIRE -情熱-」や「少女A」に触れた10代・20代にとって、中森明菜は「懐かしい歌手」ではなく「新しく尖った天才アーティスト」として映っている。
衣装のセルフプロデュース、曲ごとに全く異なる人格を演じ分ける劇的な表現力。完璧にコントロールされたステージングの映像に魅了された若者が、現在のYouTubeチャンネルへと流れ込み、成熟した今の歌声にさらに深入りしていくポジティブな連鎖が起きている。