イタリア人と親しくなると、本名とは全く似ていない不思議な愛称で呼び合っている場面に遭遇します。これにはイタリア語特有の縮小辞・愛称化の法則が関係しています。
1. 語尾を縮小辞(-ino, -etto, -ello, -uccio)に置き換える
イタリア語では、単語の語尾を変えることで「小さいもの」「愛らしいもの」を表現します。
・Paolo(パオロ) ➔ Paolino(パオリーノ)
・Marco(マルコ) ➔ Marchetto(マルケット)
・Carla(カルラ) ➔ Carlotta(カルロッタ)
2. 幼児語や音の省略から生まれた定番の不規則短縮形
一見すると原型が分からない愛称も、イタリア人にとっては直感的に結びつく定番パターンです。
- Francesco(フランチェスコ) ➔ Checco(ケッコ)、Ciccio(チッチョ)、Fra(フラ)
- Giuseppe(ジュゼッペ) ➔ Beppe(ベッペ)、Peppe(ペッペ)、Pino(ピーノ)
- Alessandro(アレッサンドロ) ➔ Ale(アレ)、Sandro(サンドロ)
- Giovanni(ジョヴァンニ) ➔ Gianni(ジャンニ)、Nanni(ナンニ)
- Salvatore(サルヴァトーレ) ➔ Totò(トト)、Salvo(サルヴォ)
- Federica(フェデリカ) ➔ Fede(フェデ)
映画監督ジュゼッペ・トルナトーレの愛称が「ペッピーノ」であったり、名優サルヴァトーレ・デ・クルティスが「トト」として親しまれたように、公の場でも愛称がそのまま個人のアイデンティティとして定着するケースは珍しくありません。