ネット上の順位表を眺める際、多くのファンが「勝率が高いチーム=最も強いチーム」と短絡的に捉えがちですが、セイバーメトリクスの観点からはいくつかの盲点が存在します。
第一の誤解は、「得失点差がプラスであれば必ず上位に残る」という思い込みです。ピタゴラス勝率(得点と失点のバランスから算出される期待勝率)と実際の勝率には乖離が生じることがあります。1点差ゲームでの勝率が異常に高いチームは、クローザーの奮闘によって勝利を拾っているケースが多く、リリーフ陣の登板過多によって後半戦に急激な失速を招く構造的リスクを孕んでいます。
第二の盲点は、「下位チームの自力優勝消滅」という言葉のインパクトです。メディアで「自力優勝消滅」と報じられると絶望的な印象を受けますが、今年のようにゲーム差が極小のシーズンでは、首位と直接対決が残っている限り、1カードの3連勝で自力優勝の目が即座に復活します。表面的な順位の数字だけに惑わされず、残り試合数と対戦カードの内訳を精査することが不可欠です。