播但線の最大の特色は、寺前駅を境に電化・非電化が明確に分かれている点にあります。南側の姫路〜寺前間は直流電化されており、ここを専任で走るのが1998年の電化開業時に投入された103系3500番台です。JR西日本管内でも風前の灯火となった103系ですが、播但線独自のワインレッド(播州の秋祭りに使われる屋台のシデ棒や漆をイメージした深紅)をまとった2両編成は、今なお色褪せない存在感を放っています。
一方、寺前〜和田山間の北側区間は非電化の単線山岳路線です。朱色5号をまとった首都圏色のキハ40系気動車がエンジン音を山間に響かせながら単行や2両編成でのんびりと峠を越えていきます。さらに、大阪・京都と鳥取・香住を結ぶキハ189系「特急はまかぜ」が高出力のディーゼルエンジンを唸らせて駆け抜け、臨時運行される「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が深緑の車体を輝かせて通過する姿は、まさに播但線随一の華やかな瞬間といえます。