物語の主舞台となる第三紀の中つ国(Middle-earth)は、西に大海(ベレガール)、東に未知の未開地(ルーン)、南にハラドの砂漠地帯が広がる広大な大陸です。原作小説の巻末や映画のオープニングでおなじみの地図は、この大陸の北西部を中心とした領域を切り取ったものにあたります。
日本語版の地図を読み解く際、まず押さえておきたいのが中央を南北に貫く霧ふり山脈(Misty Mountains)の存在です。この険しい山脈が大陸を東西に大きく分断しており、山脈の西側にはホビットの故郷「ホビット庄」やエルフの隠れ里「裂け谷(リヴェンデール)」が位置し、東から南にかけて「ローハン」や「ゴンドール」、そして冥王サウロンの根城「モルドール」が広がっています。
書籍版の日本語表記では「ホビット庄」「裂け谷」「死者の沼地」といった意訳が定着していますが、海外の公式アートや高画質マップを参照する際は「The Shire」「Rivendell」「Dead Marshes」といった原語表記と照らし合わせることで、トールキンが名付けた地名の言語的背景がより鮮明に見えてきます。