陸上競技の統括団体であるワールドアスレティックス(世界陸連)が公認する室内陸上50m世界記録において、男子の頂点に君臨しているのはカナダのレジェンド、ドノバン・ベイリー氏が1996年に樹立した「5秒56」です。アメリカのモーリス・グリーン氏も1999年に5秒56を記録(タイ記録)していますが、公式記録の単独保持者としてベイリー氏の名が歴史に深く刻まれています。
一方、50メートル走女子世界記録は、ロシアのイリーナ・プリワロワ氏が1995年にマークした「5秒96」です。女子選手として唯一公認レースで5秒台の壁を突破したこの大記録は、30年以上が経過した現在も破られていない不滅の金字塔となっています。
日本の歴代データに目を向けると、50メートル走日本記録歴代トップは、2008年北京五輪4×100mリレーのメダリストである朝原宣治氏が2002年に記録した「5秒75」です。世界の一流スプリンターが集う国際舞台において、電動計測で5秒7台前半を叩き出すことがいかに至難の業であるかを物語っています。