アダムとイブの謎を解く|禁断の果実の正体と追放後の人類史を徹底解説の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。

正統な聖書の本文には登場しませんが、ユダヤ教の伝承や神秘主義思想(カバラ)において根強く語り継がれているのが、「アダムの最初の妻はリリス(Lilith)だった」という伝説です。

創世記の第1章(男と女が同時に神の似姿として造られた記述)と第2章(アダムの肋骨からイブが造られた記述)の矛盾を説明するために生まれたこの伝承によると、リリスはアダムと同じ土から同時に創造されました。そのため、リリスは「自分はアダムと完全に平等である」と主張し、上下関係や従属を拒絶してエデンの園を自ら飛び出しました。

神が派遣した天使たちの帰還命令を拒んだリリスは、紅海のほとりで悪魔たちと交わり、夜の魔女や赤ん坊を害する悪霊の象徴へと変貌していったと語られます。近代以降、リリスは男性優位の秩序に屈しなかった「自立した最初の女性」として、文学やジェンダー論、ファンタジー作品の象徴的なモチーフとして再評価されるようになっています。