全国各地から参拝者が絶えない最大の理由は、他社には見られない独自の「封じ祈祷」にある。特に癌封じ・ぼけ封じ祈願を求めて本殿へと進む人々の表情は真剣そのものだ。現代医学の進歩とともに治療法の選択肢は増えたものの、病と向き合う本人の精神的負担や見守る家族の葛藤は計り知れない。そうした目に見えない苦悩を受け止める器として、この神社は機能している。
現地取材で確認した特別祈願の手順は極めて丁寧だ。参拝者はまず社務所で専用の祈願用紙に氏名、生年月日、そして封じたい災いや病の内容を詳細に記入する。本殿での昇殿祈祷では、神職が一人ひとりの願いを祝詞に載せて奏上し、玉串を捧げて魂の平穏を祈る。遠方で直接足を運べない事情を抱える人々のために郵送による祈祷受付も整えられており、授与される肌守りや御神札は「心の支え」として病室の枕元に置かれることが多い。
社務所で授与される限定御朱印も大きな注目を集めている。季節の移ろいをあしらった月替わりの意匠や、行田の伝統を織り込んだ切り絵御朱印は、職人技が光る逸品だ。参拝の証として拝受するだけでなく、自らの祈りを刻む記念として求める人が後を絶たない。午前中の澄んだ空気の中で社務所を訪れると、比較的落ち着いた雰囲気の中で御朱印を授かることができる。