薬に頼り切る前に、日常の行動様式をアップデートする余地は大きい。まずメスを入れるべきは食卓の塩分だ。日本人の平均食塩摂取量は依然として目標値(1日6g未満)を大幅に超過している。減塩調味料の活用やだしの旨味を利用した調理の工夫に加え、余分なナトリウムの排出を促すカリウム豊富な野菜や海藻類を積極的に献立へ組み込みたい。
運動面では、激しい筋トレよりも、息が弾む程度のウォーキングや水泳などの有酸素運動を1日30分程度続けることが血管の柔軟性を取り戻す近道となる。また、見落とされがちなのが睡眠環境とストレスマネジメントだ。慢性的な睡眠不足や緊張状態は交感神経を刺激し続け、血管を収縮させる。ぬるめの湯船に浸かる、就寝前のデジタルデトックスを徹底するなど、自律神経のオン・オフを意識的に切り替える生活リズムが確実な降圧を後押しする。