深夜帯のギャグ作品でありながら、なぜこれほど錚々たる顔ぶれが一堂に会したのでしょうか。その決定的な理由は、作品の持つ特殊なコメディ性と制作陣の強いこだわりにあります。
本作のアニメーション制作を担当したのはスタジオディーン。監督を務めたのは、『銀魂』や『男子高校生の日常』など数多くの名作コメディを手掛けてきた奇才・高松信司監督です。高松監督が本作で求めたのは、「徹底してシュールなギャグを、一切ふざけずに大真面目で演じること」でした。
坂本が繰り出す秘技「レペティションサイドステップ(反復横跳び)」をはじめとする突飛なアクションや奇行は、中途半端な演技では単なる悪ふざけに見えてしまいます。「真剣にやればやるほど面白い」というギャグの極致を具現化するためには、声の説得力と卓越した表現力を持つベテラン・実力派声優陣が不可欠だったのです。
また、佐野菜見先生による原作漫画『坂本ですが?』は声優業界内でも読者が非常に多く、「あのシュールで美しい世界観に参加したい」と熱望するキャストが多数名乗りを上げたことも、この奇跡的な配役を後押ししました。