2013年の第1期放送時、初回視聴率19.4%から最終回42.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という驚異的な数値を叩き出した背景には、第1話における圧倒的な脚本の牽引力と演出の緻密さがありました。
物語の舞台は、バブル経済期に東京中央銀行(旧産業中央銀行)へ入行した半沢直樹が融資課長を務める大阪西支店。支店長の浅野匡(石丸幹二)から強引に指示された「西大阪スチール」への無担保融資5億円が、わずか3ヶ月後に同社の粉飾決算と計画倒産によって焦げ付く事態に陥ります。浅野支店長は全責任を半沢ひとりに押し付け、本部での査問会を通じて彼を切り捨てようと画策します。
当時の制作発表記者会見や特番インタビューにおいて、主演の堺雅人は「半沢は決して正義の味方ではなく、自らの信義と生活を守るために牙を剥く等身大のサラリーマン」と語っていました。理不尽な組織の論理に屈せず、「やられたらやり返す、倍返しだ!」と宣言し、回収不能とされた5億円を取り戻すため単身で東田社長(宇梶剛士)を追う緊迫の展開は、初回2時間スペシャルという長尺を感じさせない圧倒的なカタルシスを生み出しました。