暴落する北朝鮮ウォンと闇為替:統制経済が崩壊する現場の生証言の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。

現在、北朝鮮国内における通貨の混乱は過去最悪の水準に達している。公式発表の外国為替レートは1ドル=100ウォン前後という非現実的な数値を頑なに掲げ続けるが、実態を反映する闇市場の為替レートは天文学的な暴落を記録。実質レートは数万ウォン台へと突き抜け、紙幣を数えることすら放棄した商人たちが重さを量って取引する異様な光景が日常化した。

通貨価値の下落は、日用品や食糧価格の急騰へと直結する。主食であるコメやトウモロコシの価格は数週間単位で跳ね上がり、朝に手にした紙幣で買えたはずの食糧が、夕方には半分しか手に入らない。国家がいくら価格統制令を乱発しようと、インフレの津波を止める手立ては存在しない。公定価格で物を売る店は棚が空配のまま放置され、命をつなぐ物資はすべて、公式統計には決して現れない地下経済のルートで暴騰した価格のまま取引されている。