1万年の時を経て目覚めたフォスの最終形態は、もはや宝石でも月人でもない、光り輝く神のような「祈りの存在(純粋な人間)」でした。
フォスのもとへ、かつての仲間たちや月人、アドミラビリス族が集まってきます。彼らの願いはただ一つ、「無に還してほしい(消滅させてほしい)」ということでした。自分を裏切り、孤独の中に1万年も置き去りにした者たちを前に、フォスは怨嗟を乗り越え、慈悲を持って祈りを捧げ、すべての魂を成仏させて消滅させます。
すべてが消え去り、静寂に包まれた地球に一人残されたフォス。しかし、物語は絶望のままでは終わりません。フォスの前には、魂も業も持たない「純粋な小石たち」が生まれ、彼らと他愛のない会話を交わしながら、穏やかで満ち足りた時間を過ごします。最後は自らの存在を宇宙の彼方へ解放し、美しく静かな安らぎの中で物語は幕を下ろしました。