大衆的な熱狂の裏で、作家性の際立つ傑作が静かに、しかし深く視聴者の胸を抉っていた。その代表格が、脚本家・坂元裕二が手掛けた『Woman』だ。シングルマザーの過酷な日常と家族の絆を冷徹かつ繊細に描き出し、国内外で極めて高い評価を獲得した。視聴率という単一の指標だけでは測れない、テレビドラマ表現の到達点を示した作品である。
対照的に、徹底したハイテンションコメディと法廷劇の融合で視聴者を唸らせたのが、フジテレビジョン系列で第2期が放送された『リーガルハイ』だ。堺雅人演じる毒舌・偏屈・無敗の弁護士・古美門研介と、新垣結衣演じる熱血弁護士の丁々発止の掛け合いは圧巻の一言。軽快なテンポで笑わせながらも、正義の本質を鋭く問い直す重層的なストーリー構成は、今見ても全く古さを感じさせない。