断水時、最も貴重な資源は「清潔な飲料水」です。鍋の内側に米粒がこびりつくと大量の水で洗わなければなりませんが、耐熱ポリ袋を活用した湯煎炊飯(パッククッキング)を採用すれば、鍋の水は汚れないため何度でも再利用でき、洗い物もゼロに抑えられます。
ここで絶対に誤ってはならないのがポリ袋の素材選定です。一般的な透明の薄手ビニール袋(低密度ポリエチレンや塩化ビニル)は熱で溶けて破れます。必ずパッケージに「高密度ポリエチレン(HDPE)」「耐熱温度120℃以上」「湯煎対応」と明記されたもの(岩谷マテリアルの『アイラップ』など)を使用してください。
正確なアイラップ炊飯の手順は以下の通りです。
- 袋に米と水を入れる:耐熱ポリ袋1枚に対し、米1/2合(約75g)と水100〜110ml(または米1合に対し水200〜220ml)を入れます。水加減は「米:水=1:1.2〜1.3」を目安にします。
- 袋の中で浸水:袋の口を仮留めし、最低30分以上置いてしっかり吸水させます。この工程を省くと確実に芯が残ります。
- 空気を抜いて上部で縛る:加熱時に内部の蒸気で袋が膨張するため、袋の中の空気をできる限り押し出し、上端ギリギリの余裕を持った位置で固結びします。
- 鍋底に耐熱皿を敷く:鍋底に袋が直接触れると、鍋の過熱によって袋が破れてしまいます。必ず鍋底に陶器やステンレスの耐熱皿を1枚沈めてから水を注ぎます。
- 沸騰した湯で20〜25分加熱:鍋の湯を沸騰させ、袋を投入します。フタをして弱中火(ブクブクと静かに沸騰し続ける状態)で約20〜25分間湯煎します。
- 火を止めて蒸らし10分:火を止めた後、フタをしたまま鍋の中で10分放置するか、取り出してタオルに包んで10分蒸らせば完成です。