北朝鮮ミサイルはグアムに届くのか?米軍基地狙う理由と迎撃の真相について徹底解説いたします。専門家の見解をご覧ください。

高まる脅威に対し、米国および同盟国は強固な迎撃態勢を敷いています。その中核を担うのが、グアムに配備されている地上配備型終末高高度防衛ミサイルTHAAD(サード)です。

THAADは、大気圏内外の高度40〜150kmという高高度で落下してくる弾道ミサイルを直撃破壊(ヒット・トゥ・キル)するシステムです。高性能レーダー「AN/TPY-2」と連動し、アンダーセン空軍基地を含む重要施設を防護する体制を常時維持しています。

防衛網の全体像は以下の多層構造で構築されています。

1. 洋上迎撃(イージス艦):
周辺海域に展開する米海軍および海上自衛隊のイージス艦が、迎撃ミサイル「SM3(スタンダード・ミサイル3)」を用いて宇宙空間(大気圏外)を飛翔中のミサイルを迎撃します。

2. 終末段階迎撃(THAAD):
SM3の迎撃をすり抜けて降下してきたミサイルに対し、グアム島内に配備されたTHAADが大気圏突入後の高高度で対処します。

しかし、防衛網が万全かといえば懸念も残ります。同時に複数のミサイルを撃ち込む「飽和攻撃」や、低高度を変則軌道で飛翔する極超音速滑空兵器に対しては、従来の弾道迎撃システムだけでは迎撃確率が低下するリスクが専門家から指摘されています。これを受け、米国防総省はグアムの防空能力を抜本的に強化する統合防空ミサイル防衛(EIAMD)の構築を急ピッチで進めています。