ネット上の情報で最も混同されがちなのが、「漬け込み時間と食べ頃」、そして「保存期間の目安」です。
「混ぜて半日置けば食べられる」と記載する簡便レシピもありますが、それは単に調味料が表面についただけの状態です。乾物の芯まで調味液が浸透し、スルメの旨味と昆布の粘りが調味液と完全に一体化するには、冷蔵庫で最低でも24時間から48時間(2日間)の熟成期間を要します。漬けた翌日と2日目では、粘りの強さと味のまろやかさに歴然とした差が生じます。最も味が調和する最高の食べ頃は3日目から5日目です。
また、保存期間についても誤った認識が広がっています。「塩漬けだから半月以上日持ちする」というのは昔ながらの塩分濃度10%を超える製法の場合です。現代の家庭向け減塩レシピ(塩分濃度4〜5%前後)における冷蔵保存期間は約7日〜10日が限界です。清潔な保存容器に入れ、取り分ける際は必ず乾いた清潔な箸を使用してください。
長く楽しみたい場合は、迷わず冷凍保存を選択すべきです。1回で食べる分量(約80〜100g)ごとにラップで空気を抜いて平らに包み、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍庫へ入れます。この方法であれば約1カ月間は風味を落とさずに保存できます。解凍時は電子レンジの加熱は厳禁です。数の子が煮えて白濁し、自慢の食感がゴムのように変質してしまいます。食べる前日に冷蔵庫へ移し、半日かけてゆっくり自然解凍させるのが、作りたての美味しさを蘇らせる唯一の方法です。