作中の世界において、巨人に変貌できるのは「ユミルの民」と呼ばれるエルディア人のみです。マーレ政府などの軍事大国は、エルディア人を「悪魔の末裔」と呼び、巨人の脊髄液を皮下注射することで意図的に兵器や処刑道具として巨人化させていました。
知性を持たない巨人は総称して「無垢の巨人」と呼ばれます。彼らは人間を捕食する衝動のみに従って行動しますが、消化器官を持たないため、胃袋が満杯になると吐き出して再び人間を襲います。この行動原理は、知性を持つ「九つの巨人」の継承者を捕食し、人間に戻りたいという無意識の渇望から生じていることが作中で明かされました。
無垢の巨人は行動特性によってさらに2つに分類されます。
- 通常種:近くにいる人間に直線的に反応し、視覚や聴覚に基づいて捕食行動をとる標準的なタイプ。3メートル級から15メートル級まで多様なサイズが存在する。
- 奇行種:目の前の人間を無視して大勢の人間が集まる集落へ猛ダッシュしたり、異常な跳躍力や四足歩行を見せたりと、予測不能な行動をとるタイプ。生前の強い執着や微かな記憶の残滓が影響しているケースが見られる。
調査兵団を幾度となく危機に陥れた奇行種ですが、その行動は単なるバグではなく、人間だった頃の未練や特定の感情が無意識に反映された結果であることが、コニーの母親の巨人化事例やイルゼ・ラングナーが遭遇した巨人の証言(「ユミル様…」と言葉を発した個体)からも裏付けられています。