グラビアアイドルとして頂点を極めつつあった倉科カナに、女優人生の最大の転機が訪れます。それが2009年秋から放送されたNHK連続テレビ小説『ウェルかめ』のヒロイン・浜本波美役への抜擢でした。
応募者総数1,775人という狭き門を突破した彼女ですが、実はそれまでに数多くのドラマオーディションに落ち続け、悔し涙を流した経験を重ねていました。当時の制作関係者は「オーディション会場に入ってきた瞬間の生命力あふれる笑顔と、物怖じしない芯の強さが際立っていた」と証言しています。
そして、この朝ドラ出演に際して決行されたのが、デビュー以来トレードマークだったロングヘアを約40センチもバッサリと切り落とす大胆なイメージチェンジでした。グラビア時代の甘い少女像から、元気で自立したヒロイン像へのシフトを図るための決断であり、この爽やかなショートカット姿が全国のお茶の間に強烈なインパクトを残しました。「倉科カナといえばショートヘア」というパブリックイメージは、この作品への覚悟から生まれたのです。