日本のおにぎり文化を語る上で欠かせないのが、東京・大塚の名店「おにぎりぼんご」の店主である右近由美子氏の存在だ。両手で空気を包み込むように2回だけ優しく型付ける独自の手法は、「握るのではなく、形を整える」という斬新な概念を世に知らしめた。
口の中でホロリとほどける温かい米粒と、溢れんばかりの具材。右近由美子氏が長年守り続けてきた職人技と温かなもてなしの心は、おにぎりを単なる「保存食」から「極上のできたて贅沢グルメ」へと昇華させた。その情熱は現代の若者や料理人たちにも多大な影響を与え、全国的なおにぎりブームの精神的支柱となっている。