過激化していくグラビア路線に対し、当時ファンやイベント現場はどのような空気に包まれていたのか。秋葉原のソフマップ等で開催されていたDVD発売記念イベントや握手会に参加していた熱心なファンたちの証言から、リアルな温度感が浮き彫りになります。
現場を目撃していた古参ファンの一人は、当時の様子を次のように振り返っています。
「劇場時代からのファンは、彼女のスタイルの良さを誇らしく思う反面、作品を重ねるごとに衣装の面積が小さくなり、演出が露骨になっていくことに戸惑いを隠せませんでした。それでもイベントの握手会に立つナリタは、初期と変わらない屈託のない笑顔で神対応を見せてくれた。自分が求められている役割をプロとして全うしようとする健気さと、現場の痛々しさが同居していたのを今でも覚えています」
ネット上の反応を検証すると、熱狂的な男性ファンからは「元AKBの看板を捨ててここまで体を張るのは凄まじいプロ根性」「奇跡のボディ」と称賛を浴びる一方で、女性ファンや初期のAKB原理主義者からは「見ていられない」「事務所は彼女の尊厳をどう考えているのか」という厳しい批判の声が噴出していました。大衆の欲望に真正面から応えようとする姿勢が、皮肉にも初期ファンとの精神的な乖離を生んでいくというジレンマに、彼女は常に直面していました。