スイスの精神科医であり深層心理学の始祖であるカール・グスタフ・ユングは、人間が意識から排除した抑圧された感情や見たくない自己の一面を「影(シャドウ)」と呼んだ。死んでいてもなお蠢き、生者を貪ろうとするゾンビは、まさにこのシャドウの究極的な象徴である。
心理学的な観点から分析すると、襲ってくるゾンビは「自分が認めたくない怒り」や「見捨てられたトラウマ」、あるいは「抑圧された性衝動」などが怪物化した姿かもしれない。自分自身の中にある未解決の問題から逃げ回れば逃げ回るほど、夢の中のゾンビはより狂暴に、そして執拗にあなたを追いかけてくる。逃走ではなく対話の姿勢が求められているのだ。