物語の核をなすのは、主人公・上杉達也とヒロイン・浅倉南の関係性だ。天才肌でありながら努力を嫌い、弟の和也にスポットライトを譲り続ける達也。そして、達也の真の実力を誰よりも信じ、甲子園へ連れて行ってくれることを願い続ける南。ふたりの距離感は、甘い恋愛模様という言葉だけでは括りきれない重みを持つ。
単なる高校野球アニメの枠組みを超え、挫折や罪悪感、身勝手な期待に対する葛藤がリアルに描かれる。悲劇的な運命を背負った達也が、亡き弟の遺志を継いでピッチャーのマウンドに立つ姿は、観る者の涙を誘わずにいられない。